体温低下の一番の要因は筋肉量の低下とお話ししました。しかし、私の経験上、運動をしていて、筋肉もりもりの方でも冷えていると思われる場合がありました。体温は色々な要因が重なりますので、運動や筋肉だけでは不十分だと考えています。
- 入浴
生活様式の欧米化によりシャワーしか浴びてない人が増えました。それが冷えを生んでいます。日本人は欧米人と比べ腸が長く内臓が詰まっているため体が温まりにくいです。シャワーでは内臓まで温まりません。特に体の不調や不眠は毎日入浴するようにしただけで治った方を何人も見てきました。冷えは不眠の要因になります。
- 冷房
想像しやすいと思いますが、本来なら冷えない夏の季節に冷え症になる方が増えています。冷房が原因のことが多いです。正確に言うと冷房をかけているにも関わらず薄着すぎるのです。熱中症も危険ですので冷房をつけないのではなく、長袖や2枚着るだけで冷えはかなり改善されます。特に就寝時は体が冷えやすいので注意です。冷房や掛布団で調節し、1年通して寝間着は一緒くらいがちょうど良いと考えています。
- 水
ペットボトルの登場で水を飲む人が急激に減っています。水分をとっていますか?と聞くと、コーヒーを飲んでいる、お茶を飲んでいる、ジュースを飲んでいる等々、水を飲んでいる方があまりにも少ないと感じます。カフェインや砂糖、塩分が入っているような飲み物は体にとって水分の補給にはなりません。体の水分量の低下により、血液がドロドロになり悪循環を引き起こします。
さらに、近年はコンビニや自販機の影響で飲み物が冷たすぎます。冷たい飲み物を体温まで温めるにはかなりの熱量が必要です。運動不足で筋肉量の減った日本人には冷たい飲み物を温める余力がない人が多いです。
- 食べ物
水と少し重なりますが、食事中に水を飲む人は要注意です。本来食事からは水分を補給できるので潤うはずが、逆に体の水分を減らしていることの証左です。日本食の調理法は煮る・蒸すが中心で、出汁で味をつけます。しかし、最近は食べ物を調味料で味付けするため味が濃すぎたり、炒めて水分を飛ばしてしまったりと、食べ物の水分量が減っています。これで食後にコーヒーを飲んでいたら…、体は相当渇いてしまいます。
特に調味料の中でも砂糖は体を冷やす効果が高いです。子供は体温が高いはずなのに、冷える子が増えたのは、パン食・ジュース・お菓子で常に砂糖を摂り続けているからだと考えています。
冷えると血流が悪くなるとお話ししましたが、逆もしかりで、血流が悪くなれば体は冷えます。全ては血液が要です。運動も筋トレも、とにかく血流を良くすること、血流を悪くしないことが冷えの対策であり、健康対策なのです。
全てやれとは言いませんが、今までお話ししたことを地道にやっていればおのずと体温は36.6℃以上になっているはずです。