今回は鉄サプリメントの過剰摂取について注意喚起されている方の記事を見て、ネットで調べたところ知らないことがあったので、今回のテーマに決めました。
少しでもみなさんの参考になれば幸いです。
鉄は不足するもので積極的に摂取しないと貧血になるというイメージの方が多いと思います。それはその通りで、バランスの良い食事から鉄分は積極的に摂取すべきです。食事からの摂取で過剰症になることはほぼないので、摂取に気を付けましょうという話ではありません。
鉄は人間にとって非常に重要な成分であるがゆえに、鉄の積極的な排泄機能が存在せず、自然排泄で2mg/日が排泄されるのみです。鉄のほとんどが体内で再利用されるため、鉄過剰症に対する人間の防御は脆弱です。
自己判断で貧血予防や貧血の治療をしようと思って、サプリメントを購入し鉄を過剰に摂取した場合は、逆に体調不良や病気になる可能性があります。
中には危険と言われているキレート鉄を個人輸入で海外から購入して過剰症になる方もいるようなので、鉄だけではないと思いますがやっぱりサプリメントの輸入には注意が必要だと思います。
また、厚生省や日本陸連も注意喚起していて、鉄欠乏性貧血(スポーツ貧血)を気にするあまり、サプリメントで鉄を過剰に摂取してしまったり、鉄剤の静脈内注射の不適切な利用例もあるようで、結構大きな問題であることを知りました。
近年の研究では、過剰な鉄が活性酸素を増加させ発がん原因の1つだと示唆されるデータが出たり、糖尿病や動脈硬化の進行を早める可能性が指摘されています。
また、過剰な鉄は細菌の繁殖にも利用されてしまうため、感染症を悪化させることがあります。
私の考えとしては、鉄の過不足を個人で判断するのは危険であり、貧血ではないか?とか、疲れやすい、動悸がする等の症状が出たら、まず受診して専門医の指示のもとで治療すべきであると思っています。