経営者として大切なことってなんでしょうか?
と聞かれる事があります。
自分の中の一つの明確な回答としては「人に好かれること」です。
もっと語弊のない言い方をすると「嫌われないように努力が出来ること」だったり「誰に対しても謙虚であること」です。
・小さな約束を守る
・笑顔で挨拶をする
・相手を平等に見る
・相手の利益を考える
・機嫌良く居る
etc..
とても簡単な事です。
人に嫌われないようにするためにこれらの事は普通の人なら誰でも当たり前に意識しているのではないかと思います。
にも関わらずこの簡単な事が出来る人と出来ない人がいるのは何故なのでしょうか?
これは「相手次第で自分に甘くなるから」です。
上に挙げた事を実践するのは誰にでも意識すれば簡単に出来る事です。
ただし、自分とあまり関係が深くない相手に対してだったり、自分があまり好きではない相手に対してだったらと考えたらどうでしょう?
途端にこの簡単な事が出来なくなったりはしないでしょうか?
経営の本質は、人に価値を与えることでその対価としてお金を得る事です。
そんな中、トップである経営者自身が人に価値を与えることが出来ない人間であったら、そこに対価を与えてくれようとする人はいないと思うのです。
さっき挙げたような当たり前のことを常に誰に対しても当たり前に出来なければ、その相手から価値を返してはもらえません。
そして経営者にとって価値を与えてくれる人というのは従業員であり取引先であり、会社に関わってくれているすべての相手になります。
すなわち経営における1番大切なこととは、今自分の目の前にいる人を大切にすることであると自信を持って言えます。
自分の能力が高い事が経営に大切なわけではありません。
私は自分の能力が決して高くないことが経営にはむしろプラスに働いているのではないかと考えています。
むしろ自分自身の能力が高い人は、自分よりも能力の低い(と自分が思っている)相手に対して嫌われないようにすることを忘れがちになります。
ここが難しいのです。
これが意識的にでも無意識にでも出てしまうことがないように、常に謙虚に、自分に対して価値を与えてくれている人に対して「ありがとうございます」という気持ちを持つ事が私は1番大切だと考えています。