今年は6月から暑い日も多く、梅雨を通り越してすっかり夏の雰囲気が出てきましたね。7月後半は夏休みが始まるということもあり、暑いながらもこれから外に出る機会は多くなるのではないでしょうか。しかし、この時期には厄介な害虫たちも活動が活発になります。家に侵入されたり、外にいるときにまとわりつかれたりすると嫌な気分になりますよね。ということで、今月から様々な害虫の対策について、「発生源を断つ」、「近寄らせない」ことを中心に紹介していきます。第一回のテーマは、常に皆様を悩ませる(ある意味)夏の風物詩、蚊です。

以前の薬局通信でも紹介していますが、蚊は最も身近な害虫のひとつです。虫刺されの痒みと、羽音の不快さから、特に嫌われている害虫でしょう。蚊は血を吸う以外にも暖かい地域ではマラリアやデング熱などの感染症を媒介することでも知られており、日本でも少数ですが感染例があります。万が一を予防するためにも蚊との接触は少なくするに越したことはありません。


1.発生源を断つ
最も効果的な対策は蚊を発生させないようにすることです。具体的には、①水たまりを作らない、②草木の手入れをすることが重要となります。
水たまりを作らない




蚊の幼虫であるボウフラはほんのわずかな水たまりでも成長してしまいます。身の回りにこんなものはありませんか?
・バケツ
・植木鉢の受け皿
・雨どいの詰まり
・古タイヤ
・空き缶
・ブルーシートのたるみ
もしある場合は、知らない内に水たまりができていることがあるため、できるだけ片付けるようにしましょう。片付けられない場合は、週1回は溜まった水を捨てて乾燥させることでボウフラの発生を減らすことができます。雨どいは見落としやすい箇所ですので、定期的に掃除をしておきましょう。また、池やペットを飼っている水槽など、水を捨てられないところにはボウフラ駆除剤を使うのも効果的です。ただし、ペットに有害な成分が含まれている場合もありますので、説明書をよく読んでから使うようにしましょう。
草木の手入れをする

蚊の成虫は暗くて湿った場所に潜みます。庭やベランダの草むらや茂み、落ち葉が格好の隠れ家になりますので、以下のような対策が効果的です。
・雑草を刈る
・生け垣や植え込みは剪定して風通しをよくする
・落ち葉が溜まらないよう、定期的に掃除する
2.近寄らせない
上記のように蚊の発生源をなくしたとしても、成虫は飛んでくるため完全な対策にはなりません。また、蚊は二酸化炭素や体温、汗の匂いなどに反応して近寄ってきます。体から出るものをなくすことはできないため、以下のような対策が有効です。
家の周りに寄せ付けない

・玄関やベランダに吊り下げ式虫よけや蚊取り線香を置く
・蚊の嫌う匂いを出すハーブ(ミントやレモングラスなど)を植える
家に侵入させない


・ドアや窓の開け閉めは最低限に
・網戸や玄関の隙間を塞ぐ
・換気扇に虫よけネットを設置する
・室内用蚊取り線香を使う
身の回りに寄せ付けない


・虫よけスプレーを使う
・蚊帳や蚊取りマットを使う
蚊にお悩みの方は、是非今回紹介した対策を試してみてください。
次回はハエの対策について紹介します。