みなさん、こんにちは!薬剤師の佐藤です。
私は生活習慣病の患者さんに生活習慣改善の指導をする時、まず体重を減らすこと、そして体重を減らすなら食事制限から頑張りましょうとお話します。
理由は簡単です。食事制限の方が目に見える効果が出やすいからです。運動の消費カロリーは患者さんが想像するよりずっと少ないです。運動は本人が思う消費カロリーの1/2~1/3程度しか消費しないと言われています。つまり、運動したからと言って余分に食べてしまえば、食べすぎて逆に太ってしまうことになりかねません。
服薬指導では体重を減らしてと言っても生活習慣の指導まで時間を割くのは難しいですし、専門は栄養士さんですのでカロリーの話はしないことが多いです。話したとしても、どうしてもざっくりになります。そこで、短い時間で話せて効果的だと感じているのが、
水を飲んでください!を推奨することです。
前置きとして本当は食べ物を出汁中心の薄味にして、食事から水を摂ることが良いと言っておきます。しかし、現代では食事の味が濃すぎるので水で薄める必要があるのです。
水は水のことです。お茶やコーヒーでは駄目です。ジュース(糖質の入っている飲み物)は論外です。患者さんに普段何を飲んでいるのか聞くと、お茶やコーヒーが非常に多く、水を飲んでいる割合がすごく少ないと感じます。水は健康に非常に重要な要素なのに、カフェインの入っている飲み物を摂りすぎています。マスコミ等の影響でコーヒーやお茶が体に良いと思っている方も多いです。確かにコーヒーの黒い色素やお茶のカテキンは体に良いのですが、水代わりに常飲するものではありません。たくさん飲むと今度はカフェインの悪影響が出てきてしまいます。
カフェインは医薬品として使えるほど利尿効果が強いです。そして意外に思われる方が多いかもしれませんが、依存性があり常飲している人が急に止めると離脱症状も出ます。強い利尿効果は腎臓に負担もかけますし、水が有効に利用されず、尿となって排泄されてしまいます。これでは飲んでも、その分だけ水が出ていくので、体が乾いた状態になってしまいます。
カフェインの入ってない麦茶とかならまだ良いのですが、それでも常飲するなら水には勝てません。すでに色々な成分が溶け込んでしまっているからです。人類の歴史でもお茶はあくまでも嗜むもので、生活水として常飲するものではありません。
水すら変えることが出来ないようでは、食事制限など出来るわけがないと考えています。水を飲んだだけでは健康にはなりませんが、運動と同じで、最初は効果よりもハードルを下げることが大事です。
まずは、食事制限の第一歩として水を飲むとこから始めてみませんか?
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