コロナ渦では平熱であるはずの37.2℃なんてあったら、入店を拒否される等の事例もあり、問題になっている記事を見ました。それだけ平熱が低くなっているということです。そこで今回は体温の重要性についてお話ししたいと思います。
まず、みなさんは日本人の平均体温をご存知でしょうか?60年前は36.9℃だったそうです。現在の平均体温を大規模に調べたデータが少ないので正確には分かりませんが、36.1℃~36.3℃くらいのようです。
しかし、今でも日本人の平熱は36.6℃~37.2℃と定義されています。発熱は37.5℃以上、高熱が38℃以上です。ということは、平熱は日本人の平均体温を示したものではなく、日本人として平時の適切な体温だと考えられて定義されたのだと思います。
では、本題です。年々日本人の体温が下がっていることは問題なのでしょうか?
答え:当面は大問題です!
当面と付けたのは日本人が現環境に適応し、いずれ低い体温でも問題なく活動できる体に進化すると思いますが、現在生きている私たちには大問題です。
それはなぜか?
- 37℃前後で体の機能が最も発揮されるようになっているからです。その理由は酵素にあります。体がエネルギーを作るにしても、タンパク質を作るにしても、何をするにも酵素の働きが重要です。その酵素の至適温度が37℃前後なのです。つまり、体温が下がれば体の機能が全て落ちることを意味します。
- 37℃前後で血液がサラサラになるからです。血液が冷たくなるとドロドロになっていき、流れが悪くなります。そうなると毛細血管まで血液が回らなくなります。血液は酸素・二酸化炭素を運ぶだけでなく、栄養や白血球なども全身に運ぶ役割があります。こちらも、体温が下がれば体の機能が全て落ちることを意味します。
冷えは万病の元とはよく言ったものです。その1つに、体温が平熱から1℃下がると免疫力は30%低下すると言われています。血流が悪くなり、白血球が毛細血管まで行きにくくなり、酵素の働きが落ちて病原菌と戦う力も落ちてしまうからです。現代病である癌を発見する力も免疫力の1つです。冷えは癌にもなりやすくなるのです。他にも生活習慣病、うつ病、不眠等も冷えの影響が大きいと言われています。
36℃以下の人は病気に近い状態だと考えています。少しでも体温を36.6℃に近づけることが必要です。
次回は改善するにはどうしたら良いのかをお話しします。