9月から台風の本格シーズンになります。
子供たちが暴風警報で一喜一憂する季節になりました。大人にとっては迷惑以外なく、災害に注意する季節です。
今回、秋のテーマに取り上げたのは、台風が体に与える影響がすごく大きいことを周知したいからです。
台風が人体に与える影響とは?
なぜ台風の影響が大きいのか?
よく雨の日は古傷が痛むと言われます。大気圧の変化により、体に負荷が生じて、弱い部分が耐えられなくなるからだと思います。その大気圧が最大に変化するのが台風です。1013hPaを基本として、晴れの日は高気圧だと言われますが、だいたい1017hPaくらいです。それが、台風になると強い勢力では920hPaのすごい低気圧になったりします。約100m上がると10hPa変わると言われていますので、大きな台風が来る日の大気圧は、1000mの高地にいる時と同じ状態になります。空気が薄くなるわけではありませんので、息切れはしませんが、台風の時の独特な嫌な雰囲気を感じる方は多いと思います。その原因が大気圧の変化です。
なぜそう感じるかというと、1大気圧=約1013hPaは体の1c㎡に1kgの大気圧がかかるという意味です。親指の爪くらいの大きさで1kgもの大気圧がかかっているのです。
台風が来て920hPaまで下がれば約900gしか大気圧がかからないことになります。その分、体が膨張することになりますので、体の機能が維持できるように調節するわけです。
実際に、喘息は台風が多い9月頃に発作が多くなります。気圧の変化により体調を崩す方もおり、台風の日は夜中に入院患者の容体が急変しやすいと言われています。体力が落ち、ギリギリのところで踏ん張っている方が、気圧の変化をきっかけに耐えられなくなるのだと思います。健康であれば100hPa変わったくらいでは何も症状にはでませんが、持病のある方にとっては、不測の事態が起きやすい日だと言えます。
立ちくらみは、急に立ち上がったことによる変化に、体の圧受容器がすぐに対応できず、血圧が下がることで起きます。ですから、低血圧になった時のようなめまいが一瞬起き、少し遅れて血圧が戻るのですぐに治ります。こういう普段の何気ない動作でも体は一定の状態に保つために、常に色々な器官が働いています。
気圧の変化への対応も健康のバロメーターです。
日頃から運動をしっかりし、体を動かすことが予防になります。