
私は、様々な経験や患者さんと話してきた結果、便秘は食事の内容が一番大きな原因になると思うようになりました。運動も大事だと思いますが、食べる物が悪ければ、お腹の調子は悪くなり、必ず便に現れる、そしてその状態が続くと便秘か下痢、または両方になると考えるようになりました。ペットで猫と犬を飼ったことが非常に良い勉強になりました。人間の食べ物を与えず、猫や犬に適した食べ物だけにしていれば、お尻に便がつくこともなく綺麗な便がでます。人間と比べれば思っていたより臭くありません。室内で飼っていますので、運動をすごくしているわけでもありませんが、便秘になったことはありません。やっぱり食事だと思いました。
では、患者さんに食事の指導をしても、気を付けていると答える方が多いのに、治らないのは何故か?おそらく、人間≒日本人に適した食事になっていないのだと思います。そもそも合ってない物を食べていて、少しばかりの食物繊維や水分、ヨーグルトなどを食べても効果が追い付かないと考えています。
そして、便秘に悪い食べ物の代表格が肉!洋食!といいたいところですが、一番は砂糖を使った食べ物だと考えています。肉・洋食は便秘の原因だと思います。日本人の腸には合わないからです。しかし、それよりも砂糖の影響が大きく、和食でも砂糖をたくさん使えば便秘になりやすくなると思います。例えば、便秘にいいからと野菜をたくさん食べるようにしても、野菜にドレッシングをかけて食べていては逆効果のはずです。ドレッシングには大量の砂糖が入っているからです。飲み物も同じです。砂糖の入った飲み物は逆効果です。
なぜ砂糖がいけないのかというと、砂糖は水分を吸収する力が非常に強く体の水分を持って行ってしまいます。そして、腸内細菌の悪玉菌を増やす効果が非常に高いです。現実的ではありませんが、もし砂糖を一切抜くことができたら、それだけですごく良い便が出て、便秘が治るのではないか?と思うくらい大きな原因になっていると考えています。
しかし、今の日本で生活しながら砂糖を完全に抜くのはかなり難しいです。外食の時点で砂糖は入っていると思って間違いありません。つまり、最低でも自炊が必須となります。さらに、冷凍食品、ベーコン、かまぼこ等の加工食品にも砂糖は入っています。非常にハードルが高いですが、無理だと諦めるのではなく、完全にとはいかないまでも、あらゆる物に砂糖は入っていると認識をして、できるだけ摂取しないように気を付けるだけでも便秘改善効果は高いと思っています。
普段仕事していて自炊は無理!という場合、せめてパン、お菓子、ジュースをやめてみませんか?これだけでもかなりの改善効果があると考えています。