国民病の1つに生活習慣病があります。高血圧・脂質異常症・糖尿病は代表的な生活習慣病です。日本人はみんな罹ると言っても過言ではないくらい多いです。一番の原因はほとんどの方が食事です。そこで、今回は生野菜を題材にしてお話ししたいと思います。
患者さんと食事に話をすると、野菜は好きだからよく食べているとおっしゃる方がいます。野菜は健康に良いと思って意識的に食べている方が多いです。しかし、近年では外食のサラダバーやモーニング、ランチの影響なのでしょうか?トマトや大根、たまねぎ、キャベツ等の「生野菜」をさして、野菜をたくさん食べていると言う方が増えたように思います。
ドレッシングをかけていますか?と聞くと、「そりゃかけるよ。そのままでは不味くて食べられない。」とおっしゃいます。私もそう思います。しかし、よく考えてみてください。野菜が好きだから食べているのに、ドレッシングをかけないと不味くて食べられないということは、野菜自体は美味しくないということになります。
ここに落とし穴があります。確かに野菜は健康に良いですが、ドレッシングには野菜の効果を打ち消して、さらにマイナスにまでなる程の砂糖や塩、油が使われています。つまり、ドレッシングをかけて食べれば食べるほど逆に健康に悪影響を及ぼす可能性が高いわけです。生活習慣病の方は、ますます生活習慣病を悪化させる可能性が高くなりますので、ドレッシングをかけて食べるくらいなら野菜は食べない方が良いと思います。
野菜は生で食べるのが不向きな食材だと思います。日本で言うと野菜の基本の調理法は煮る・蒸すです。野菜たっぷりの味噌汁は美味しいです。冬に大活躍の鍋やおでんもそうです。ドレッシングを使わなくても、出汁や塩・醤油・味噌を使って、野菜の旨味を引き出すことができ、十分に美味しい料理になります。野菜をたくさん食べるのであれば、やはり日本人は日本の調理法で食べるのが、健康にとっても一番良いはずです。もし、それなら野菜をあまり食べたくないと思う方が居たとしたら、それは野菜の食感が加わったドレッシングの味が好きだということになるかもしれません。