今回は肩の力を抜いた、医療にまつわる小話です。
みなさんは海水浴と言えばレジャーのイメージだと思いますが、なぜ浴という漢字がついているのかご存じですか?
浴の漢字の意味は
①水や湯などにからだをひたす。
②ありがたいことを身に受ける。
入浴、日光浴のようにいいものを体にひたすという意味合いです。
起源
海水浴は、18世紀イギリスで体に良いと考えられていた海水を体にひたす医療行為として始まったと言われています。日本には19世紀、明治時代に伝わりました。
ただ、日本の江戸時代には中国から伝わった潮湯治という海水による医療が行われていたと言われていますので、世界的に海は体に良いと考えられていたようです。
現在
海水浴の医療効果は認められていませんが、
当時の人々が、「母なる海」に体をひたすことで、磯の香りを感じ、新鮮な空気を吸って、海にひたることで新陳代謝がよくなったり、自律神経が整ったり、老廃物の除去(デトックス)ができると思ったことは不思議ではないと想像できます。
現在でも海に行って不健康になると考える人は少ないと思います。
また、森林浴やパワースポットに形を変えて、病気が治るとまでは思わなくても、自然から何かしらの効果を得られると信じている人が多いことは、メディア等の特集を見れば明らかです。
森林に入ると気分が晴れやかになるというか、落ち着くというか、何かしら目に見えないパワー、ただならぬ雰囲気を感じる人が多いからだと思います。
個人的には磯の香りが好きなので、海水浴にも癒し効果はあると思います。未来には、海に行くだけで海水浴と呼ばれ、流行る日が来るかもしれません。